昔は近年ほどアコギピックアップが充実していませんでした。 その中でも意欲的な商品があったのです。 イサトさんが関係していますよ。
これまで中川イサト師匠をはじめいろんな人がピックアップ開発に取り組んできたと思いますが,過去に出された商品でその時代にはかなり良かったものがありました。
マーチンギターの輸入代理店としてあまりに有名な黒澤楽器がオリジナルブランドとして発表した製品でした。 今でも,スタッフォードというブランドは残っていますが,その昔こんなギターがあったのです。
マグネチックとピエゾをギター内臓のプリアンプでブレンドできるという優れものでした。
(実際はマグ100%に対してピエゾのブレンド%を決めると思いました。)
このタイプだとラインはすでにミックスの音が出ていますので普通のモノラルシールドでいいという使い勝手の良さがありました。
このギターを昔試奏した時に,ラインの音は当時のどの市販品エレアコよりも良かったのを覚えています。
(これは12万くらいの定価でした。)
さらに,ローコストで5万円でマグとインブリッジピエゾのブレンドという物まであったのです。
黒澤楽器恐るべし。
この1310Jrのマグネチックは実は啓陽が作ったいたらしいです。
時代の流れか,別のピエゾに移行してスタッフォードからマグネチックは消えてしまいました。
その頃にイサトさんが開発に携わったプリアンプがありました。
このプリアンプはMファクトリーに操作性も最も近いような気がしました。
ピエゾとマグのそれぞれにHIとLOWの独立EQがありました。
そのLOWの周波数も非常に変則チューンの低音にマッチしたいいEQでした。
この上級機で実際にイサトさんが使っていたものは8万位しましたが,ピエゾとマグのそれぞれのトレブルとベースをいじれずに,ミックスした音に関して3バンドのEQが付いているタイプでした。
でもデジタルリバーブ内蔵でこれ一台で完結するのがいいですね。
音も太さがありました。 中をあけると意外に基盤がスカスカで,驚いたのを覚えています。
ピエゾはピエゾ,マグはマグで独立してトーンコントロールができるという点で1310Jrの方がMファクトリー風でしたね。
太い低音がブーストできたし。
このあたりの味付けは良くできたプリアンプでした。しかし,定価が38000円と必ずしも安くはない商品でした。
このように,マグネチックとピエゾをブレンドできるものが過去にはあったのですが,市販されているもので,アマチュアが使えるくらいの価格帯のものは非常に少ないのが現実です。
このBOSS AD-5は良くみると大変な優れもので,マグネチックとピエゾのブレンダー,コーラスとリバーブのエフェクター,さらに,DIとしてバランスアウトを兼ね備えていて実売3万以下という商品でした。
オールインワンの良さもありますが,やはり,オールインワンなので,音質的にはプリの専用機には負けます。
2CHをミックスするのにやはりお勧めできるのは・・・・。
LRバッグスのMIXPROです。
内部調整でピエゾ側の音質をいじれます。
電池ドライブでギターケースに入りますし,他に大きなプリを買ったとしてもこれはこれで,使い続けたいですね。
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