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niioka

初心者のギター選びその4 メーカーの姿勢と手作りの意味

更新日:2019年3月8日


初心者の皆さんへ:基本的なギターの違いのコース


生徒からある時こんな質問を受けました。


(3万円と30万の同じような形のギターが楽器屋に並んでいるのを見ながら)

「この2本は何が違うのですか?」


(ノ°ο°)ノ  オー それはそうだ。 いったい何が違うんだろう。


普通の人が外見的に見ればほとんど違いがないように思えるのです。

それで,インターネットなどを使って調べてみましたが,アコースティックギターに関して選び方を指導するもので満足の行くものはありませんでした。


それで,わたし的なギターの値段の差について解説してみますのでお役に立てればうれしいです。

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 4 メーカーの姿勢と手作りの意味



次にパーツ以外の部分でも大切なところがあります。メーカーの姿勢というか作り方です。

会社が大きすぎて売上げ重視に思えるメーカーもあれば,出来るだけいいものを作るために日夜努力をしている小さいメーカーもあります。


さらに,ここで手作りの意味を考えておきましょう。


例えば現在のラリビーは,すでに世界中にギターを輸出しておりHPを見ますと工房ではなく中規模ファクトリーになっていることがわかります。

塗装専門の人,インレイ専門の人など各部門の人は自分の仕事をするだけです。

これも手作りギター,ハンドメイドギターといいます。


それに対して一人の製作家がほとんど全ての工程を手がけるか,管理して見守っているレベルの小さい工房もあります。 これはもちろん手作りです。

でもこれらには違いがありますので,後者は「個人製作家」のギターとか「手工品」と呼びます。

タコマのネックのプレス機  一度に沢山作っても手作りは手作り。





愛媛県にある,「シーガル」という塩崎さんの工房。 3人で作ってもやはり手作り。




オールハンドメイド(手作り)と言っても様々な種類があるということです。



個人製作家 ・・・アービン・ソモギ,ケヴィン・ライアン,リンダ・マンザーなどなど 値段が高い!100万クラスも結構ある。 年間で20本作れない人も多い。ソモギは200万クラス。実は日本からの注文が多いと言う。


手工品でいいと思った工房はメリルですね。マホガニーなら買えるかも。


小さい工房・・・ コリングス,フロッギーボトムなど  (他にもあるんだけどかなりマイナー)


完全手工ギターは大体30万以上すると思います。 コリングスは50万以上します。戦前のマーチン以上と言われています。

実際新品ですでにここまでの音が出ているのであれば,50年後はどんな音になっているのでしょう。


大きい工場・・・ マーチン  GIBSON  ラリビー  テイラ- タコマ GODINグループなど。


下は10万以下から100万以上まで。年に何万何千本も作れます。

マーチンは年間11万本と言います。 小さいメーカーが一生かかっても作れないかもしれません。

マーチンのすべてがいいギターではないかもしれませんが,確実にいいギターが存在しますよ。 選び方でいいものに出会えるかもしれませんね。


初期の頃はラリビーもコリングスのような位置にありましたが,次第に大きくなっていきバリエーションが増えて行きました。 コリングスで年間1000本プラス位だと思いました。

アメリカの企業は全製品の何%かを再生モノにしておかないと環境問題を考えている一流企業とは認められない事情があるらしくマーチンのXがつくシリーズはサイドバックが完全合成材のギターです。 (これは全くオススメできません。カウボーイの絵が好きな人はどうぞ。)

値段はもちろん普通のマーチンより安いのですが,音はなんとも評価しかねます。


装飾をなくしてもオール単板にこだわる職人的姿勢のラリビーと,対照的にルックスもそこそこまとまっていて,なおかつ環境も考えるマーチンギターのリーディングカンパニーとしての在り方が,普及価格帯のギターの音には表れているように思います。


楽器店の店長の話ですが、あまりに装飾のないギターは売れないということでした。

趣味のモノである限りたしかに外観も大切な要素ですよね。


メーカーの姿勢としてラリビーなんかは(私のかなり変な英語の)メールでの質問にもすぐに答えてくれて私のギターC-19のシリアルNoからトップ,サイドバック,ネック,指板と全ての産地を正確に教えてくれました。

このようなメーカーの管理姿勢なども一つのサービスとして考えているメーカーと売れば良いというメーカーとは違いがありますね。


これがそのラリビーの広報担当から送られてきたメールの一部です。

The back and sides are East Indian Rosewood, the top is Sitka Spruce, the neck is Honduran Mahogany, the bridge, fingerboard and headstock overlay are African Ebony.


新品時点での音もそうですが,やはり,成長していくように作っているようなメーカーのギターを長く使いたいものですね。



手工品だと,30日かけて職人が作りますので,お値段は30万を確実に超える感じですね。

長野の鷲見(SUMI)さんの工房でも手作りのいいギターを製作しておられます。

笑い話ですが,鷲見さんが子供用のギターを請け負ったら,「お値段も子供用に・・・」と言われてまいったなぁと笑っておられましたが,鷲見工房は時間をかけて手作りのいいギターを作っていますね。


ギターは買ったら終わりではなく長い付き合いの始まりなので,メーカーの姿勢も考慮に入れたいものですね。

(≧∇≦)b なるほどっ!

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