歯ブラシ1本であなたのギターの音が良くなる話。 それってほんとうなの? たぶん楽器店もリペアマンもあまり気にしていない部分でしょう。 サドルの溝をきれいにしましょう。
ハーイ皆さま歯ブラシ一本でギターの音が良くなるって話ですよ。
(; ̄Д ̄)なんじゃと?
そんなことならだれでもやれるでしょう。そうなんです。
ナットサドルジグの利用者のほとんどすべての方が音の変化に感動してメールをくださいます。
つまりサドルの底面の接地がギターの音色にかなりの影響を与えているのです。
これはまぎれもない事実なんですが,どれくらい違うのかはやはりジグを買って試した人でないとわからないのですね。
ここがきちんと出来たら調整の重要な部分が完成しますよ。
では,このサドルの底面がサドル溝の底にぴったりくっ付くのが大切なら,もしもそこにゴミが入っていたらどうなるでしょうか。
( ̄~ ̄;)ウーン・・・ なんでゴミが入るか・・
例えば,エボニーのブリッジに溝を切った時の木くずとか,タスクのサドルを削ると底面に穴がありますが,そこに削り粉が詰まるとか。
では写真で見てみましょう。
普通に初期調整で私のもとに来たギターです。
なので,メーカー製の新品を買ったばかりという状態ですね。弦交換も1回したかどうかくらいですね。
そのサドル溝を歯ブラシでブラッシングしてみます。
丁寧にゴミを掻き出してみますと…
この黒い点々がすべて溝から出てきたゴミなのです。
木の削り粉ですね。
この状態で,サドルと溝の底は密着できるでしょうか?
(ー'`ー;) ウーン
さらにさらに。
良く見るとタスクのゴミなんかも結構入っていますね。
どこからタスクの削り粉が来るのか・・・
これです。上の方(右側)の穴をご覧ください。
タスクの底に3つ穴があるのですが,これを紙やすりで削る時に削り粉で詰まるんです。
これをそのままサドル溝に入れると振動で少しずつ落ちてきて,溝に落ちていくわけですね。 それが弦交換の際にサドルがゆるんだりすれば底面に入ってしまうこともありますね。
左側の穴は完全に埋まっていますね。
右に見える真ん中の穴のようになればOKです。これで初めてブリッジにセットできるのですね。
こういう時は少し先がとがったものでほじくることが必要です。
丸いやすりとかの先端がとがっているなら使えますね。
100円ショップのでもいいですよ。
それから歯ブラシです。もちろん中古でいいですよ。
ちなみに歯の健康のためには,歯ブラシはこまめに変えるのがいいですね。
私は長年タフトのスーパーソフト(通称SS)を愛用しております。 一人が1年12本,家族の人数分買うので結構たくさん買いますよね。
歯ブラシには他にも使い道があります。
フレットの両サイドがどうしても拭ききれないので,次第に汚れがたまってきます。
こんな風になりがちですよね。
これもブラッシングしてみましょう。
結果はどうなるでしょうか。
(ノ°ο°)ノ オオオオ
マイケル見てくれ,ピッカピカじゃないか。(テレビショッピングの洗剤はいつも効果がすごいですよね。)
歯ブラシだけで結構きれいに落ちるのですね。
フレット脇がきれいだとイメージが全く違いますよね。
汚いギターよりもやはりきれいなギターがいいですよね。
サドルとサドル溝の底面の密着がなぜ重要かはぜひナットサドルジグのページの感想をご覧くださいませ。
サドルの底面の回りの面取りも忘れずに。
PS サドルの面取りの量を質問されることがあるのですが,簡単です。ブリッジ側の溝の精度に合わせるだけです。
直角が見た感じかなり出ているなら面取りは少なくてOKですね。
でも以前に中国製のギターで溝の内側の直角が全く出ておらず,角がかなり丸い感じの溝がありました。
この時は大胆に面取りしないとサドルが底に落ちませんでした。
でもしっかり接地したら合板ギターでも音の違いがはっきりとわかります。
溝の掃除,サドルの面取り。
でもビンテージなんかで,特にローズ系のサドルだと,溝そのものが曲がっていたりします。
先日あったのは,溝の底面の端が少し盛り上がっているんです。
溝そのものがおかしかったらどうするのか?
どんなにサドルの底面がまっすぐでも,溝の方がすでにゆがんでいる場合はどうするか。
その場合には今いい方法を検討中です。お待ちくださいませ。
つづく。
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