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niioka

広州楽器フェアへ行ってきました。


中国の広東省は広州の国際楽器フェアに行ってきました。 見えるものをまねるのは簡単ですが,目に見えない音をまねるのは簡単ではありませんね。



広州の楽器フェアに行ってきました。

広州の町並みとか地下鉄の感じはすでに東京に近い感じがします。

店の中はすべて日本語の日本人がオーナーの日式居酒屋があったり,五つ星ホテルがあったり,昔ながらの露天商がいたり不思議な世界です。


幕張メッセのような多目的展示場みたいな場所ですね。

音響もライティングも会場は違いますが,同時開催でした。


早速入口で入場券のバーコードチェックをされてから中に入ります。 私は地元楽器店の人と一緒に行っているので楽なのです。


まだ平日午前なのに,人がたくさんいます。


見た目は確かに楽器フェアの雰囲気ですね。


ピアノのコーナーとギターのコーナーが分かれていますよ。

では,近いところからギターを弾いてみましょう。

o(^o^o)(o^o^)o ワクワク



見た感じは確かにどこの国の楽器フェアも似ていますよね。


エレアコも結構ありますね。この国では音量が大切な気がします。

中国語自体が腹式呼吸を必要とするせいか,中国人の話す声が非常に大きいのですね。

話声が大きい中でアコギの音量がそれ以上になる必要がありますので,ピックアップも必要になりますね。


チューナーのコーナーでした。確かにこれらは安いのですが,日本のアマゾンで買っても大きく値段が違わない気がします。

同じ中国製でも日本向けと中国国内向けは製品の基準が違うと言います。 なので,日本で買った方が同じものなら質がいいと思います。

でも私は結局またKORG の AW-2 に戻って使っているのでした。

電池の持ちがいいので。


カホーンのコーナーがありました。かなり安いと思いました。

ピックアップがついているのは本当にドラムのようにいろんな音が出せますね。


ギターケース屋さんです。意外に安くないのです。

もちろん楽器店の身分で行って名刺を見せると卸値で買えるようで,1個買う時も2,3割安くなります。


オール単板はやはりそれなりに高いですね。

日本で買う中国製のオール単板の方が安いと思いますよ。Sヤイリとか。



よくこれほどたくさんのメーカーがあるものだと感心します。

次第に何を弾いても同じように感じられて来ます。 本当に同じような音がするんですね。

手工ギターなのか?

と思わせて半手工というか一部手工というだけです。

工場制ですよ。絶対に。


でも見た感じがフォルヒに近いたたずまいがあるような・・・。

ヘッドはマーチン風な・・・。

音は中国風な・・・。


最もいい音と思ったのは,エアーズなのです。

これが広州楽器フェアのレベルを表しているのかもしれませんね。

ここで少しギターを弾いたら人が集まってしまったので,中国でもフィンガースタイルに関心が高まっていると思いました。


材料屋さんも出店しています。

余談ですが,ヨーロッパのギターであまり値段が高くないのに,使っているシダーの目が詰まっていてすごいなと思うことがあります。 それは仕入れのルートとも関係があるかもしれません。

やはり,ヨーロッパ人の材木商もヨーロッパ人のメーカーに先に売りたくなるのが人情というものでしょう。 きっとアジア人はその材料買付の点ではいくらか不利なものもあると思います。

海外から直接材料を取れれば違うと思いますが。

あまり高級な材料は展示されていません。手工ギターはまだまだなんでしょうね。


シトカスプルースですね。

イン1 グウ2 マン4  インゲルマンスプルースの意味ですね。

B級品でしょうか。この木目なら塗りつぶしがいいかもね。

AA ダブルAのインゲルマンですね。 確かに見た目もきれいです。 これならナチュラルカラーのトップもOKですね。


芸術家の恰好はなぜか世界共通な気がしますね。

(⌒Θ⌒)ぷぷぷっ♪

松井のギターとはなんだ?  しかも松井の松がさんずいになっているのが中国製の日本風を物語っていますね。

日本風にすると高く売れるという中国式商売のセオリーですね。

次のギターが広州の楽器フェアを象徴していると思いました。


ギターヘッドにレーザーカッターで刻印を入れてくれるというのです。

例えば,もしも学校などでまとめて100本ギターを買うとしたらヘッドに学校のロゴと名前を入れてくれるというのです。

もちろんある程度払えば少量でも入れてくれると思います。

この真ん中の板が取り外せるような感じですね。アイディアで勝負という感じがしますね。 音で勝負ではないのです。

それだけではないのでした。


レーザーカッターでサウンドホール回りもいろいろ出来るのです。

しかーし!驚くのはまだ早いのです。

レーザーカッターでブレイスの一部を抜いて軽量化して,強度はあまり変わらず,レスポンスを上げようというのです。


角度を変えてみましょう。


これはすごいですね。見たことがありません。

出てくる音も確かにちょっとはちがうかも・・・・。

でも,残念ながら今日は音色に感動するギターには出会えなかったのです。

(^∧^) スミマセンです。

オタク基準が高いから。

耳がマヒしたわけではありません。エアーズのブースでは割といいと思いましたから。


満足している顔ではないんですよ。

ここで一日過ごしてわかったことがあります。

1 中国でも3万円のギターはすでに高いものではなくなったこと。つまり消費価格がかなり上がったということですね。

2 この国のギターは見た目にこだわっていること。つまり音にこだわっているとは言えない気がします。


5Pネックでもボリュートでもなんでも出て来ますよ。

コンターも安いギターについていますからね。


アリスというギターのパーツ屋ですね。

全部が全部質が低いというわけではなくて,おそらくブリッジピンなどはかなりいい線行っているかも。

エボニーのピンが安いのでいくつか買ってみました。

あまりにすべての形が揃っていたので,プラスチックかと疑い,先をやすりで削ってみたらエボニーでした。

(≧-≦) ゴメンヨー

疑いに負けた私を許してください。

シャブそっくり,カイザーそっくりがありますね。


中国語に 好看 ハオ3 カン4 という言葉があります。

見て良い,見た目がいい。という意味ですね。

まさにこの国は見た目重視なのですね。

そうなんです。

音は目に見えないのです。見えないものを形にするのは大変なのです。 そして,いい音という概念はかなり抽象的なのですね。


でもいい音というのは存在します。

いい音を判断するのは,おいしいものを判断するよりも難しいと思いますね。

好 ハオ3 とは中国語で良いという意味ですね。

好喫 ハオ3 チー1  はおちー は食べて良し,つまり「おいしい」ですね。

好聴 ハオ3 ティン1  はおてぃん 聞いて良しで意味は「いい音」ですね。

ハオカンは簡単ですが,ハオティンは時間をかけて自分の耳を訓練しないと判断できませんね。

なので,これはギター製作を中国に依頼して求めている音を作るというのはかなり難しいと思いました。

工場に常駐して管理するなら可能かもしれませんが。


案内をしてくれた楽器店所属の中国人のギターの先生ですね。

私のTABを上げたので,ウォーターイズワイドを弾けたりします。 歌のない音楽は国境をすぐに超えられていいですよね。

人間関係は大切で,この後ピックアップ会社の社長さんを通して紹介されたギター工場の社長さんから会社を見に来るように招待されました。

それで本当に行ってしまうのです。

(ノ°ο°)ノ オオオオ

壁の4面にギターをかけまくる。 ハオカンですね。

インテリアのセンスも割にいいのです。



ライトアップもしてしまいます。


ウクレレも見た目重視ですね。

どうだ! ハオカン。

見た目重視!

もしかして,トトロ?


Bバンドもなかなかやりますね。 貼りつけピエゾのおかげでインブリッジ臭さをかなり消しています。


社長が言うには昔は日本のあるメーカーのOEMもしていたというのです。

確かに製造技術が低いわけではないと思いますが,いい音というのはやはり難しいですね。

60-70年代の日本でコピーのギターではなく,唯一オリジナルのモデルを作りだし,なおかつ良い音と思えたのはやはりヤマハのFGなのかなと思うことがあります。


でも単板ではないものが多かったので,その後のLLシリーズがヤマハのアコギと言えるのか?

でもそう考えると復刻されたオール単板のTHE FG はまさに本来のヤマハなのではないかと思ったりします。

このギターは調整されればいい音がしますよね。

もしもナットが43ミリでこれのローズがあればいいのにね。

話がソレマシタ。

社長様方(らおばん)やる気が満ちておりますね。 なんだか3丁目の夕日の映画のように今日よりも明日はもっと良くなるという高度成長期にいるような気がしました。


ピックアップもギターも少し導きがあればもっといいものを作れるのに…と少し残念な部分もあります。

いつか彼らに何かのギターの100%完璧コピーを作ってもらうとか考えたりしましたが,形に似ていて音は別物というのが出来そうな怖さがあります。

(* ̄m ̄) ププッ


しかし,彼らが言うには「広州の楽器フェアなんか大したことないよ。秋に上海でやるのがすごいんだ。中国中のレベルの高い楽器メーカーだけが参加して,海外からもたくさんのブランドが参加するんだよ。その時にわが社のデモンストレーターで来てくれないか。」 (というようなことを大体言っている気がします。)


他に中国では押尾さん以外に谷本光が有名らしい。

(  ̄- ̄)フムフム


本命は上海なのですね。 確かにそうでしょう。 日本から最も近い中国という感じがしますね。

音楽は国境も言葉も年齢も超えますね。

おいしい広東料理ごちそうさまでした。

シエシエ。

さらにピックアップ工場も見学しました。


こういうところで作られているのですね。

彼らのマグネチックピックアップがどういうわけか1,2弦が強く出る感じがするのです。

(ー'`ー;) ウーン


少し構造をいじってもらいましたら,2つの理由がわかりました。

中国製ギター弦の1,2弦の鉄の成分が良くないため,音を拾いにくく音量が小さくなり,1,2弦の音が小さいとクレームが来るらしいのです。 それで仕方なく1,2弦を強くしているらしい。

もう一つはギターのコンディションがすでにネックが起きていてサドルが下がってしまい,1,2弦の音が正常に出ていないのに,ピックアップを通してソロギターを弾いた時はメロディーが聞こえるようにしたいというわけですね。

これだとピックアップのマグの上にサンライズみたいな六角のネジがあって,調整出来ないと日本向けにはなりませんね。


すでに70年代にフォークブームが来て以来ギターを弾いてきた長い歴史がある,日本市場への参加は簡単ではないのですね。

見た目が同じギターは作れてもいい音のギターを作るのは数年のキャリアでは出来ませんね。

初めにギター音楽の歴史があってそのあとギター作りが進歩するような気がします。

マーチン,ギブソン,ラリヴィー,テイラーはそれぞれ自分の音がありますね。

日本のメーカーにも独自の音の傾向があります。

いつか中国風のギターの音というのが完成するでしょうか。

それはまだ未知数なのでした。


現時点ではまだオタク基準に達するものがみつからないのです。

やはり上海に行かないとだめか。

ププッ ( ̄m ̄*)

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