日米ギター対決再び!
ある程度同じように調整してサドルの底面もしっかり出しての比較ですね。店頭よりも公平かも。マーチン,テイラーES,ギブソンの生音ラインの音も比較出来ますよ。 日本生製ギターとの響きの違いも興味深いですね。
ラインの音も昔より向上していますね。 アメリカ製ギターと日本製ギターの鳴り方の違い,ピエゾのみ,ピエゾのモデリング,テイラーのESピックアップも比較してみましょう。
一人の生徒さんが店頭での試奏に関して興味深い話をしてくれました。
一人で楽器店に行き,周りにいろんな楽器の音や,ショッピングセンターの騒音が聞こえる中で,少し緊張した状態で楽器を渡され,店員さんじっと見ている状態でギターを弾くとギターの音がいいのか悪いのかはとても判断できず,なにか入社試験の面接に参加したみたいに疲れるので,店頭での試奏は好きではないというのです。
( ̄~ ̄;)ウーン・・・確かに。
演奏にある程度自信がない状態で試奏するのは音を聞くどころではないですよね。
しかも,部屋の広さとか反響が普段と違うのでこの状況でいい音なのかどうか正確な判断は難しいですよね。
それで,マニアックな店長が近付いて来て,感想を聞かれた時には音どころではありませんね。
それでも店頭でいいギターを見つけるには,試奏歴なん年とか経験値が必要かもしれませんね。
前述の生徒さんが言うには「私のレベルで店頭でアコギを買ってくるのは一種の賭けのようなもので,家に来て初めてどういうギターだったかわかるんです。」というのです。
なので,出来れば新岡先生が調整したギターを並べて静かなところで比較させてくれませんかね?
というご意見を時々いただくのです。
ならば,WEBで近いことをしてみましょう。
(≧∇≦)b OK!
中古も新品も並んでいるギターショップにいる感じでこのページを見ていただきましょう。
しかもそのまま調整された中古のギターを販売してしまおうという企画なのです。価格はすべて送料込です。(北海道と沖縄,離島の方は相談しましょう)
先に誰かに買われたらどうしようという緊張感は持たずにゆったりとした気持ちで読んでくださいませ。
(* ̄m ̄) ププッ
録音はいつもと同じような環境ですね。
ZOOMのQ3でそのまま録るだけなのです。
ラインの音はアンプに向けるだけなのです。
部屋の反響なしにアンプの音をそのまま拾っているので少し音的には厳しい環境での録音ですね。
なので実際にはアンプのセッティング方法などでもっといいラインの音に聞こえる可能性はありますよ。
最初はマーチンのOMですね。
マーチン OMCPA4 SOLD
そもそもOMはマーチンが作ったものですね。そして,多くのメーカーがマーチンのOMのような形のギターを作りましたが,実際にマーチンOMの音を再現できたメーカーは無いように思います。
もちろん他のコリングスOMもラリヴィーOMやフォルヒOMもそれぞれいいです。
でも本家のOMはやはり何かが違います。
これはサイドバックがサペリというテイラーの300番台と同じグレードの木材を使っていますが,出てくる音はやはりマーチンなのです。
OMでCはカッタウェイ,PAはパフォーミング・アーティストという意味らしく,ライブ仕様ということですね。
まずは音を聞いてみましょう。
いかがでしょうか。フィンガーでもストロークもOK行けます。
さらにソロギターもOKです。もちろん低音があるので,歌の伴奏もOKですね。
もちろん調整も関係がありますが,このギターのテンション感が特に軽いのですね。
これなら女性にもお勧め出来ますよ。
ピックアップも見てみましょう。
これが変わっていて,いくつかのマイクのモデリングが入っています。
まあ簡単にいえばピエゾ臭さを何とか消すEQが入っていると思えばいいでしょう。
左のボタンを押すだけで音がすぐに変わるので,バンドで使うか弾き語りで使うかでそれぞれに一番マッチした音を簡単に選べると思います。
右のボリュームボタンを長く押すとチューナーになります。
チューナーの時だけのぞき窓の中の光が点灯します。モデリングは表示されないので,耳で聞いていいと思ったものを選べばOKということですね。
見ると影響されるので,見ない方がいいこともありますよ。
ラインの音も聞いてみましょう。
確かにプリプリしたピエゾの音がいくらか残りますが,そのままのプリプリよりもずっといいですね。
指弾きで軽いタッチの場合は特に目立ちませんね。
マーチンもやりますね。
(o⌒.⌒o) ウムウム
次はギブソンです。J-35という少しJ45よりもお安いモデルがあります。
でも,J45と比べても大きく違うという印象がないのがすごいですね。
ギブソン J-35 SOLD
ファイヤーストライプピックガードにヘッドのデザインも少し高いモデルと一緒ですね。
そして,何よりもGIBSONの匂いがするのです! まったく同じあの甘いような匂いです。
これは木材を保管している場所の匂いだとかいろんな説がありますが,私は好きな匂いなのです。
J45との差は本当に感じられないくらいですね。材料のグレードが違うのでしょうか。
これはどんな風に私が録音,録画しているか見えるように動画で見てみましょう。
まさに指で弾いてよし,ストロークでよしですね。
この低音の厚みと,包み込むような倍音は非常に気持ちがいいですね。 まったくの新品と同じギターなので,音は若いですが,あっという間に柔らかくなると思います。
付属品ですが,ギブソン弦もピックケースのキーホルダーも付いています。
しかーも! LRバッグスのピックアップが付いているのです。
(」゜ロ゜)」 ナント!!
その音も聞いてみましょう。
ボディの大きさと深さがあると,ピエゾ臭さやマグ臭さをある程度消すことができます。
弾き語りならこのピックアップでも行けるかもしれませんね。
この音が気になるようになった人はぜひニコアースですね。
さて次はテイラーです。
テイラー DN3CE 150000
テイラーのアコースティックモデルDN3なのにCEでESピックアップシステムが付いているのです。
見かけは普通ですね。
でも,ギターのサイドには・・・。
テイラーのマグネチックが載っているのです。
このテイラーオリジナルのテイラーESの解説DVDもギターケースの中に入っています。
ではまず生音から聞いてみましょう。
とにかくドレッドでストロークをするとこの倍音の響きはとても気持ちがいいですね。
Gコードだけで幸せになります。
(⌒^⌒)b だね
でも,DNはブリッジの弦間も割にフィンガー向きに広めに55.5ミリくらいに設定されていて,フィンガーピッキングもOKです。
今のニコアースは間違いなく,テイラーESピックアップよりも音がいいのですが,ESは市販のピックアップの中では最も優秀なピックアップの一つでもあります。
また,ピエゾ臭さから決別できた数少ないピックアップでもありますね。
マグのコンタクトというのはテイラーしか作っていないまさにオリジナル商品ですね。
しかし,ニコアースはマグとコンタクトピエゾのいいとこどりなのですが,テイラーESはオールマグネチックになるためにピエゾ臭いのとは別ですが,音色がマグ臭いというかピックギターのような傾向がありますね。
エレキ上がりの人でそれがまたいいという人もいますね。
(* ̄m ̄) ププッ
では,ラインの音も聞いてみましょう。
わたくし思うにもしも弾き語りがメインの人であればこれらのギターでも十分ライブが出来ると思います。
特にテイラーのバランスの良さは見事ですね。ノンスキャロップの弦の輪郭がキリリと聞こえる音がまたいいですね。
アルペジオでもストロークでも男性のボーカルにぴったりとマッチします。
マーチンOMの音も素晴らしいですね。これでライブもOKだと思います。
特に女性でも握力が弱い方もこれなら大丈夫だと思います。
ギブソンはギブソンでこのメーカーだけが持つ音色があります。
この甘い箱鳴りは他のギターでは再現できないものですね。
ラインの音も良く出来ていますね。
いずれにしても,このアメリカの3大ギターメーカーはやはりそれぞれすごいと思います。
マーチンとギブソンが約100年にわたり2大メーカーだったものをわずか30年で3大メーカー時代を築き上げたテイラー。
やはり,これらのギターはどれもモノマネではなく,それぞれ音楽が出てきますね。
演奏が音楽として気持ちよく聞こえるのがポイントですね。
では続いて日本のメーカーと比べてみましょう。
ヘッドウェイ リミテッドモデル マホガニードレッド 95000円
基本的にD-18のようなモデルです。サイドバックがマホガニーですね。
でも指板とブリッジはマダガスカルローズだと思います。
そして,指板には同じ素材でのバインディングが入っています。これは非常に良いアイディアですね。
セルバインディングが年数とともに縮んでしまうことを考えるとこの方法はとてもいいですね。 ぱっと見はバンディングがあるかどうかもわかりません。
ネック材はワンピース。
ギター自体が軽く仕上がっているのでとてもいいですね。ギターは軽いのが大切です。
ギターケースも豪華な高級機種と同じものですね。
やはりネックアングルはアコギの重要なポイントですが,ヘッドウェイのすごいところはここの安定性ですね。
ドレッドでもカスタムゲージのわずかに細いものを張ると低音も押さえられてよりソロギター向きになるかもしれませんね。
音を聞いてみましょう。ノンピックアップなので生音のみですので動画で見て臨場感を楽しんでくださいませ。
日本のギターの作りの良さが音にも表れている気がしますね。隙がない感じがします。
アストリアス ソロヘリンボーン 140000円
TKLのケースも立派ですね。ボディの幅がL-00に近いですね。37センチです。
なのでOOOより小さくOOのような感じです。
サイドバックローズです。ボディが小さくて薄い場合はローズでももたつく感じはないと思います。
メイプルのバンディングが高級感を出していますね。
アストリアスはトップにアラスカスプルースを使うことがありますが,これはトップがジャーマンスプルースのようです。
ソモジなど超高級機種でも,サイドをわざと合板にする製作家もいます。
これはタイコの理論でトップとバックを効率よく振動させるためにサイドを硬くするという考えがあるようです。
サイドも鳴らすという考えもありますが,トップバックをより鳴らすという考えのようですね。
それで,このギターはサイドにわざと合板を使いバックが単板になっています。
トップはラッカー塗装のようです。こだわりがありますね。
調整の成果もあり,テンションは軽く反応は素早いですね。
メロディーを重視するタイプのソロの演奏にはぴったりですね。
私が好きなのはこの手のボディサイズですね。
(≧∇≦)b OK!
生音を聞いてみましょう。
ボディが小さいのに他のギターよりも音量,音圧がありますね。
残響がいつまでも鳴っている感じですね。
ローズのいい深みが出ている音がしますね。
音質もいい感じです。リバーブが長いです。ソロを弾いていて楽しいですね。
ヒストリー マホガニーOM 85000円
島村楽器でギター講師時代にたくさんヒストリーを弾く機会がありました。
どれも悪くないのです。
特に最後の方のシリーズはかなり質が上がったのを覚えています。 私の記憶では寺田楽器製でVGなどと同じ工場だったと思いました。
ソフトケースです。でも枕付き。
OMボディのマホガニーです。
テンション感もちょうど良く,音の反応がとてもいいですね。
ソロギターを弾いても,伴奏を弾いてもOKです。特にフィンガーの音色がいいですね。
OMマホも軽くて便利でいいですね。OMだと本当にマルチに使えると思いますよ。
生音を聞いてみましょう。
倍音の広がり方もソロの感じも,ストロークも結構いいのです。
日本製オール単板が値上がりする時代なので,これは貴重なのではないでしょうか。
こんな風に各種聞き比べてみるといろんなことがわかりますね。
アメリカのギターは倍音の構成が見事ですね。ストロークの音がきれいに溶け合います。
日本製はネックアングルの安定感が見事でいい音を長く楽しめる気がしますね。
いかがだったでしょうか。
少し自分の家で試奏しているような気持ちになれたでしょうか。
O(≧∇≦)O イエイ!!
ならばうれしいです。
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