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niioka

フォルヒ G23マダガスカルローズ の調整前と後の音を聞く

更新日:2019年3月20日


フォルヒのマダガスカルローズモデルの初期調整前の音と調整後の音を動画で比べられるようにいたしました。 それと調整の際にテンション感をどう考えるかも少し書いてみました。



調整をする時にいつも重視するのは,現在の状態はこのギターにとって最適なテンション感だろうかということですね。


別の工房で調整されたギターを弾くとテンションが強い感じがするギターが結構多いのです。

私はギターごとに最適なテンション感は違っているので,調整も毎回同じ方法ではなく,何通りかの方法からそのギターに合った方法を選択するのがいいと思っています。


共振周波数という言葉があるのですが,スピーカーの箱の設計の際に,ユニットから低音を一番能率良く引き出せる周波数があるんですね。

つまり,ギターの原理もこれと大体同じで,弦のテンションが緩すぎても,強すぎても音量が出ないことになります。

(≧∇≦)b なるほどっ!

もちろん調整の際に基本的に変わらない法則もあると思います。 例えば,サドルの底面はビシッと出す必要があります。


ナットの溝の角度も結構重要ですね。


一部の工房では,指板に平行にナット溝を切るためにシタール現象(ピヨーンという音が出る)が発生しやすくなります。

また,別の工房ではナットの溝に結構角度を付けてヘッド面に平行の角度以上に切るところもあると思います。 完全な点接触を目指すからかもしれません。



でも,ナット溝の角度は指板に平行からヘッド面に平行のちょうど中間の角度になると思います。 もちろんこの角度に範囲があるので,これは経験が必要な世界になりますけど。

でも,マーチン系は大体同じ調整でOKですね。 マーチン系のナット溝は点接触ではなくかなりの程度面接触の方がいいですね。


なぜ,上記のようにナット溝を緩く切ったり,角度を付けすぎたりするのかというとおそらくそれ以前にギターのネックのアングルが狂っていたりして,ギターの状態がそもそもおかしくなっていて,ギターが鳴らないので,苦肉の策で調整でテンションをあげたり,下げたりするんだと思います。

本来の正常な状態にあるギターでサドルにも適当に高さがあり,なおかつ箱が良く鳴るギターがあるとします。 例えば,ビシッとネックリセットされたマーチンビンテージシリーズはこの種類のギターですね。


正しい調整がされれば,必ずいい音で,音量も出て,なおかつ弾きやすいギターに出来るのですね。


つまり設計が正しいギターだと思います。

マーチンもギブソンもそうだと思います。 音がおかしいとか,弾きにくいのはどこかが狂っているからでしょう。

狂ったマーチンの状態から正常な状態になり,さらにテンション感を調整したらどうなるか。 新岡ギター教室リペアから戻ったオーナー様の感想です。




本日の朝早くにギターが無事に届きました!ありがとうございます!

出勤前にヤマト運輸さんが届けてくれたので、遅刻を覚悟に開封してギターを弾いてみました。 早速チューニングを合わせて弾いてみましたが、まず、その弾きやすさに驚きました!

エレキから持ち替えても全然違和感が無いくらいの弦高で(むしろエレキより弾きやすい位)、もの凄く弾きやすく感じました。 しかも低音弦をアポヤンドしてもビビリはないし、完璧な調整だと思いました!

そして、音も何と表現したらいいかわかりませんが、全体的に音が全面に出るようになった気がします。 各弦がそれぞれに良く鳴っているというか・・・。「E」コードを弾いた時の気持ち良さが格別ですね!

さらに驚いたのが、1・2弦を開放で弾くとサスティーンが凄くあり、以前の状態とは完全に別物です。

「本来の音って、こんなにイイんだ!!」といたく感動してしまいました!

見た目も全くネックをリセットした形跡すら見えなく、大変満足しております! それにしても、完全な調整をすると何故こんなに音が変わるのか不思議ですね?

弾いていたら、あまりにも音が気持ちいいので時間を忘れて弾いてましたら、案の定会社は遅刻しました!(笑) -Sより




O(≧∇≦)O イエイ!!


ヘッドウェイも結構調整の依頼が多いギターですね。

共通しているのはテンションがきついということです。つまり弾きにくいので何とかしてくださいという依頼ですね。

ヘッドウェイはなぜか最初テンションが高めの状態になっています。

でも昔の鳴りが硬い時代のヘッドウェイならそういう方法もあったのかもしれませんが,最近の特にTHE MOMOSEクラスはすでにマーチンに近い鳴り方をするように思います。

それで,THE MOMOSEもマーチンと同じ方法で調整しましたら,これまたいい音がするのです。 そして,テンションが高くない非常に弾きやすさと音色がマッチした音がするのですね。




というわけで,テンション感をちょうどいいところに持ってくると鳴りと弾きやすさがマッチしたとてもいいギターになるのでした。

では,フォルヒのマダガスカルローズを初期調整したらどうなるか動画でお届けいたします。

シダートップのマダガスカルローズサイドバックですね。

シダートップの鳴り方としてはフィンガーピッキングに非常にいい感じです。 シトカスプルースの魅力はバランスが取れたすっきり感にあります。

シダーの魅力は切れ味よりも,もやっと包み込む箱なり感,リバーブ感にあると思います。 倍音はとても気持ちがいいですね。


ではまず初期状態から聞いてみます。




これも悪くはありません。

でも少しだけ鳴りのポイントがずれているように私には感じられます。

これをビシッとサドルを調整して,少し他の部分もいじるともっと鳴るはずです。



では調整後の音を聞いてみましょう。

特に,箱鳴りとか倍音まで聞こえるようにスピーカーやイヤホンで聞いてくださいね。 ノートパソコンのスピーカーでは少しわからないかもしれませんね。




いかがでしたか。

低音の厚みも倍音の量もかなり違っていると思います。

これが私の初期調整ですね。

フォルヒのマダガスカルはしばらく予約の状態が続くと思います。 でも限定モデルなので,製造中止とか値上がりになる前に買う方がいいですよね。



フォルヒギターを私から購入した方にはこの初期調整を無料でいたしますよ。


少し弾いて鳴りを出してから,調整した方がより安定していて結果がいいように思いますので,1ヶ月~3ヶ月位で私の方にギターをクロネコ着払いで送ってもらい調整して送り返すという方法を採用しております。

いい音で弾きやすいギターを皆様にもお届けしたいと思っています。

(ノ^_^) ハイ!


フォルヒの他のモデルも取り扱っておりますので。

G20CMCTなどは指弾きの人が弾いたらこの価格帯では敵なし位にいいギターですね。

でも予算があるなら,23クラスがお勧めですね。27万出せるならぜひ,マダガスカルローズがお勧めですね。

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