レッスンプロと演奏家とどちらにレッスンを受けるのがいいでしょう。 言語のレッスンと似ていますね。 ちょっとエッセイ風ですが,いい先生の選び方も載せてみました。
ギターにはツアープロ(演奏家)とレッスンプロがいますよね。
年に何度かは本物の演奏家の音楽を聴いて純粋にギター音楽に感動する機会が欲しいですよね。
(o^・^o) ウン
でも,そのライブが自分の演奏の糧になるかと言えばそれはまたちょっと違ったりしますね。
ライブはライブとして楽しんで,レッスンとは違うものと感じる人も多いと思います。
ギター以外の業種にも,教えるのを専門とする人と,選手として活躍する人の2種類のプロがいたりしますね。
スポーツの世界でも良くありますが,言語のレッスンもこれと似ていると思うことがあります。
私はその昔,英語しか話せないアメリカ人からレッスンを受けたことがあります。
私のレベルは初心者コースです。
さて,どうなったでしょうか。
先生が英語で質問します。
ティーチャー ペラペーラ英語で 「夏休みはどう過ごしますか。」
わたし 日本語で 「今の質問はどういう意味でしょうか。」
ティーチャー 英語で 「 \(◎∠◎)/オウ・・・ アイムソーリー イミワカリマセン」
こういう感じのことが続き,時間をかけている割にお互いが理解できずにそのレッスンは遠からず終了しました。
o(T□T)o
言語のレッスンを受ける時,ぺらぺらの外国人から教えてもらえたら発音が良くなりそうな気がしますよね。
それで,ぜひネイティブスピーカー(母語とする人)に習いたいという人が多いと思いますよね。
最初こそネイティブという人もいるかもしれません。
確かに,最初に正しい発音を聞くというのは大切な部分でもありますね。
でも,発音というのはひとつの要素ではありますが, 「それがすべて」 ではないようにも思います。
(・_・) ん?
もしも,外国に住んだりして,毎日外国語に長時間どっぷりひたれる環境なら正しい発音を聞くのもいいのですが,限られた時間だけ勉強する場合は,発音はある程度で妥協して,もっと文法とか言語を学ぶコツのような部分を教えてもらう方がいいことが多いのです。
特に自分が気が付かない部分を教えてもらう方が効果的だったりするのです。
もちろん,その人の今のレベルも関係がありますが,限られた時間しか練習できない場合は,外国語にどっぷりひたるというのは難しいのですから,学校で学ぶように発音と文法から学ぶ方が進歩が早かったりするのです。
(⌒^⌒)b なるほど
そう考えると,ネイティブから学ぶことがベストな学習方法とは言えない場合もあると思いますよ。
それよりも,逆にネイティブだから分からないこともあるんです。
実は日本人は知らずに同じ文字を違った発音で使い分けていることがあります。
きっとあなたもそうだと思いますよ。
(; ̄Д ̄)なんじゃと?
次のチェックをしてみるとあなたが日本人かどうか分かります。
最初に さんま と言ってみましょう。
次は, パン と言ってみましょう。
次は, りんご と言ってみましょう。
これらの 「 ん 」 の発音は同じでしょうか。
さんまのんはエムという発音で,記号で m になると思います。
りんご も パン も違いますよね。
「ん」 の発音には n もあれば, ng もあります。
でも日本人は異なる発音を全く同じ表記で,何の疑問も感じないのです。
(」゜ロ゜)」 ナント!!
これがネイティブです。
昔から自然にやっているので,自分でやっていても説明出来ないこともあるんです。
さらに,文法にもあります。
誰かが遠くからこちらに来ます。
あなたは何と言いますか。
「あっ 来た来た来た。」 と言うと思います。
でもどうして過去形になるのでしょうか。
まだ来ていないのですから正しくは, 「あっ 来る来る来る」 ではないでしょうか。
w(°o°)w おおっ!!
これが過去形になるのは,日本語の特殊用法のひとつと言われるようです。
普通の日本人はそんなことは言われないと全く気付きもしません。
でも,初めて日本語を学ぶ人たちにとっては,これらはすべて解説がないと理解できないことではないでしょうか。
日本語がぺらぺらの日本人に 「ん」 の発音を教えて下さいと尋ねても・・・・
「ん は ん なのよ。」 としか,言えないと思います。
「来る来るではなく,来た来たなのよ」 としか言えないのです。
そういうあなたは,まさに日本人ネイティブスピーカーと認定いたしましょう。
これは韓国の大学で日本語を勉強した韓国人から聞いたのですが,非常に興味深い話です。
私は意識していませんでしたが,自分は紛れもない日本人なのでした。
では,ギターレッスンを受ける場合はどうでしょうか。 演奏家から学ぶのがいいのでしょうか。 それとも,レッスンプロから学ぶのがいいのでしょうか。
( ̄~ ̄;)ウーン・・・
演奏家というのは,非常に高度な鋭い感性で音を操り,理屈を越えた部分で感動を与えるタイプの人で,自分のしていることを上手に言葉に出来ないような,イメージで弾いているタイプの方が多いと思います。
それに対してレッスンプロは理由を分析して,説明の仕方も同時に考えるタイプの人で,どういう違いがあるかを言葉で説明できる人だと思います。
もちろん,言葉に出来る演奏家もいるかもしれません。演奏もプロ,レッスンもプロ。
でも,解説も出来ないし,さらには楽譜もタブ譜も読めないけど,1回聞けば理解できて,演奏は突き抜けてすごいという方が演奏家らしくて魅力を感じたりしますよね。
もしも,あなたのレベルがすでに基礎的な音楽理論や弾き方を理解していて,自分でアレンジも出来て,オリジナルも作れたりして演奏家を目指しているなら,レッスンプロに習うよりも,もっとプロのライブを直接見て学ぶ方が得るものが沢山あると思います。
でももしも,まだそこまで行かない場合とか,最初からそこを目指していないという場合はどうでしょうか。
つまり,限られた時間で上達したいという場合ですね。
ここにレッスンプロの存在価値があると思います。
(ノ^_^) ハイ!
押さえ方,リズムの数え方に始まって,いい音の出し方,楽譜の見方・・・・などなど。
なぜそうするのか,なぜそうしないのか,その違いを短時間で教えてもらうのがいいという人も沢山いると思います。
2つのものの違いを明確に説明できるかどうかがいい先生を選ぶポイントだと思いますよ。
教育の原点はここにあるという意見もあります。
生徒の皆さんの多くは社会人で,限られた時間でギターを楽しんで上達したいと思っている方が多いわけで,逆にプロの演奏家を目指しているという人の方が少数派かなと思います。
よく野球などでは「名選手名監督にあらず」 と言われたりしますが,名選手は自分がやっていることを解説できないことがあります。
「ボールがこう来る時にこう打てばいいんですよ」
「(≧ロ≦) アイヤー
それはやはり名選手の解説だと思うんですね。
これはまさにツアープロ的,演奏家的ですね。
ギターの演奏家にも 「その部分はどうやっているんですか?」 と聞くと・・・
「フィーリングかな」 とか 「てきとう てきとう」 という人もいます。
「こういう風にグッていう感じかな」 という方もいました。
(⌒-⌒;) ・・・・
ウクレレの巨匠 ハーブ・オオタさんのビデオでイパネマの娘の弾き方の複雑な部分について,サザンの関口さんが質問するシーンがあります。
そこは何回弾いて,何回爪のスクラッチを入れているか質問される場面なのですが,オオタさんは自分で弾けても,数えてやっているわけではないので,改めて自分で何度もやってみて,数えてみて自分自身も理解するというシーンがあります。
まさに,フィーリングでやっているのです。
だからこそ,演奏家なのだと思います。
というわけで,演奏家のライブでは音楽を純粋に音楽として楽しんで,演奏のレッスンは自分の演奏レベルに合わせて,レッスンプロに習うというのもひとつのあり方だと思います。
習ってみて,初めて自分の演奏の基礎の部分に足りないものに気がつくこともあります。 メロディー,ハーモニー,リズムの3要素に加えてアコギの場合は,音色があると思います。
だから4要素ですね。
これの基礎を知ると音楽の聴き方も違ってきます。
基礎の強さが建物の高さを決めますので,基礎をしっかり理解できれば後は自分で高めていけますよね。
ただ曲を弾くというのではなく,基礎の部分を高めるようなレッスンをするのを私も目指しているのでした
(⌒^⌒)b なるほど
今のあなたには演奏家とレッスンプロとどっちのアドバイスが必要なのでしょうね。
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