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niioka

FURCH OOM-34SR 12フレットジョイントのギター

更新日:2019年3月20日


フォルヒにOOMというボディサイズがあります。ニューヨーカーモデルのようなパーラーに近いような12フレットジョイントのボディです。 普通のOMの低音とは違う深い低音が出るモデルです。



クラシックギターは昔から12Fジョイントですね。

実はギターの12Fは弦長の2分の1になります。

(  ̄O ̄)ホー

ネックの方がボディよりも長く見えて,12Fがちょうど半分に見えないのが,目の錯覚なんですね。


ちなみに,ハーモニクスが出るポイントは整数分の1ですので,弦長の3分の1が7Fになります。


4分の1が5Fです。5分の1で4Fになるでしょうか。


5Fのハーモニクスが出るということは,サウンドホール側の4分の1あたりも音が出ます。 試してみてくださいね。


最初から話が反れました。

ププッ ( ̄m ̄*)


鉄弦の12Fジョイントのギターは14FのOMモデルなどとどのように違うのでしょうか。


いくつかあります。まずは,左手の位置が違ってきます。

ボディから出ているネックの長さが違いますので,12Fの方がより体に違い位置に左手が来るので楽かもしれません。 Fコードも出しやすいことになります。

ボディの見た目がひょうたんのようになります。


これは14Fよりも12Fジョイントの方が,頭の部分が伸びている感じですね。

ボディの容積が多くなる感じです。

ボディの横幅はOO(ダブルオー)なので,OOOよりも横幅が狭いですね。 それで,よりひょうたんに見えるかもしれません。

クラシックギターにより近い形かもしれません。



ギターの歴史的に見れば,これが普通のサイズで,OOOボディが大型のギターだった時代があります。


昔,昔の娯楽はCDもDVDもありませんでした。 もちろんラジオもテレビもない時代があったわけです。

それでも,音楽は人間に本質的に備わっているものですので,音楽を楽しみます。

家にお客さんを呼んでお茶の時間にギターを弾いて歌ったりするわけです。 奥様方がお茶の時間に簡単に手にとって弾けるボディサイズが細身で小型のギターだったりしたのでしょう。

それで,この手の細いボディのギターをパーラーギターと呼んだりするらしいです。


また,ニューヨーカーモデルと呼ばれたりしますが,大まかな特徴としては小型のボディで,12Fジョイント,スロッテッドヘッド(クラシック風の弦の取り付け),ネック幅が少し広めですね。



ボディは厚みがあるわけではありません。



厚みは普通のOMタイプと同じくらいのものですね。


では,低音はどうなるか?

これが,すごいのです。

(; ̄Д ̄)なんじゃと?


12Fジョイントになり,わずか2フレット分頭が大きくなっただけと思いますが,その部分でこんなに低音が作られるのか?と昔は思ったりしましたが,どうやら12Fになったことでの大きな違いは実はブリッジの位置が違うのです。

これが普通のOMの14Fボディです。



これが12Fジョイントです。

14Fよりもブリッジの位置が下がっているように見えるでしょうか。


これがクラシックギターのように深い低音を生み出すようです。 横幅が大きくないのに,この設計の違いで音のキャラクターがかなり違ってきます。


一般にリードギターを弾くにはOOOがいいですね。

歌の伴奏にするには低音が出るドレッドがいいですね。


でも,このフォルヒのOOMなら低音が出るので,歌の伴奏もOKだと思います。


私の周りではスモールボディを好む方も結構おられます。 いろんな理由があります。

五十肩で右手が上がらずドレッドを抱えるのはつらいとか。

すでにドレッドがたくさんあるとか。

女性でボディサイズが小さい方がいいとか。


理由は様々ですが,スモールボディで低音も出したい時にこのフォルヒOOMはひとつの選択肢になりますね。

(ノ^_^) ハイ!


実はマーチンなどのニューヨーカーモデルなどはナット幅がかなり広い場合があります。

47ミリなどもあります。

かなりクラシックギターに近づきます。ほんとのクラシックは52ミリありますが。

でも,47ミリで厚みがあったりすれば,私の手のサイズではちょっと握れません。

47ミリだと親指は6弦側から使わない,正統派のクラシック的な弾き方にする必要も出てきますね。


このフォルヒOOMは45ミリで細ネックなので,全く問題ありません。 43ミリの厚みがあるネックよりも握りやすいです。

ヘッドはスロッテッドでフラワーポッドのようなインレイが入ります。



ネック裏にはボリュートがあります。

これはすごく昔のマーチンがこの部分でネックをジョイントをしていたなごりかもしれませんが,ネックの強度に役立っていると思います。 これがないギブソンは倒すと一発でネックが折れたりしますから。



これはNYで弾いたガット仕様の博物館クラスのマーチンです。ヘッドは木材を合わせていますね。



まさにパーラーギターという感じのサイズですね。


フォルヒOOM34SRに戻りましょう。


ペグがいいのです!

私が好きなGOTOHの恐らくSE780だと思います。 値段が高くないのに,この滑らかな動きが好きなのです。

ストレスなくスムーズにチューニングできるのはいいですね。

クラプトンモデルなんかもこれに変えたくなりますよね。

O(≧∇≦)O イエイ!!




SRという型番から分かるようにトップがスプルースでサイドバックがローズの組み合わせです。

縁取りのバインディングも白ではなく少しクリーム色のビンテージ風になっています。 ビンテージシリーズだから。



アバロンのワンリングで上品なデザインです。 インテリアとしてもかなりいい感じですよ。


このビンテージシリーズがノーマルと違う部分はナットです。

普通のモデルはナットもサドルも素材はタスクですね。


タスクのナットは最初から弦溝が切ってあり,かなりいいところに弦高が来ています。

ビンテージシリーズはここが牛コツになります。こうなると誰かが削っているに違いありません。


そうすると,どうしても弾きやすく追い込みたくなります。


というかこの12Fを選択するというのは14Fまで使ってリードを弾きたいという人ではないはずです。 そういう人はクラプトンのようにOOOの14Fを選択すると思います。


12Fはどちらかというと,ローフレット中心に弾く感じだと思います。


弾き語り,もしくはカントリー的な弾き方で使うとか。 もしくはラグタイムとか,ブルースとか。

私のアレンジは7F以下で弾けるものが沢山あるので,12Fジョイントでも大丈夫でしょう。


そういうローフレット中心の場合は,サドル側を下げすぎないでナット側を低くする調整が合っていると思います。

リードも使って,14F15Fまで使う人の場合は均等に低めになるようにナットを下げすぎないで,サドル側を下げるなど調整の仕方も違ってきますね。


というわけで,このビンテージシリーズこそ最初の微調整が生きてくるように思います。




バズりませんが,弾きやすく,鳴りは大きく,低音は深みがありますよ。




録音してみましょう。

いつもの通りです。


昔と部屋が変わっていますが,オタクな人間が変わっていませんので,機材もやることも同じですね。

通常のOMボディとの低音の深みの違いが分かるでしょうか。

低音が出るので,それをハーフミュートしてカントリー的にも弾いてみます。


このモデルは通常のモデルよりもチョイ高めで,21万くらいになっています。

在庫がないときもあるようです。 ビンテージシリーズは入荷数が少ないために,予約で3,4ヶ月待ってから購入という感じになっているようです。


受注生産に近い形かも知れませんね。


でも,タイミングが合えば在庫があるかもしれませんので,OOM34に限らず,OM34CRとかOM32SMとかD34SRなどのビンテージシリーズも受け付けていますよ。

気になる方はぜひご連絡くださいね。 私から購入の場合は初期調整を無料サービスしております。


12Fの低音の深みは14Fでは出せない魅力がありますね。

基本ローフレットしか使わないあなたも,ローフレットしか使えないあなたもいかがでしょうか。


ププッ ( ̄m ̄*)

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