自宅でオタク録音 タク録 の勧めです。
自分の演奏を自分で聴く,人に聞かせるどっちも上達には役立ちますよ。 簡単に録音して,フリーソフトで編集するとどこまでの音質になるでしょうか。
DTM(デスクトップミュージック)などをやっているアコギ弾きはおそらく少数派なのではないかと私は思います。
自分で録音したものをCDに焼けるとすればそれだけでも,アコギ弾きの中ではすごいことなのではないかと思ったりします。
私の生徒さんのアコギを弾く人たちを観察しますと,パソコンはそれほど詳しくないという方が多い感じがします。
もしも,DVDを焼けるとすれば・・・。
(ノ°ο°)ノ オオオオ
と称賛されます。
何と言うか,アコギの生音に惹かれる人はどちらかというと,ピックアップなどの機械類も苦手で,パソコンもそれほど好きではなく,ギターの調整も詳しくないみたいな感じの人も結構いるように思います。
生音大好きなんですからそれもわかります。
でも,トミーも言っていましたが,上達するには「自分の演奏を録音してみてください」なのです。
これは大きな意味がありますよ。
結構自分は弾けると思っている人でも実際に録音してみると,ノーミスで最後まで通しで弾くというのは結構難しいことに気付かされます。
さらに,いつもの家とは違う雰囲気のスタジオの中で,時間の制約があって,友人か誰かが見守っていたりすると緊張がさらに高まっていつもの演奏ができなかったりするのです。
ノーミスで弾けた演奏を振り返って聞いてみると,最初はいいなと思っても,聞き返すうちに,抑揚がなかったり,ためが足りなかったり,メロディーが歌っていなかったり,表現がもう少し足りないかなという風にいろいろ気付かされたりします。
自分で自分をジャッジするというのが上達の一つのカギだと思います。
また,CDに焼けたら人に聞かせることができます。
誰かに喜んでももらったり,仲間からアドバイスをもらったり,感想を聞くだけでもいろんなことに気付かされるものです。
こういうリサーチが重要だったりしますよ。
イサトさんも昔はライブごとにアンケートがありました。
どんな曲が良かったかとか。さまざまな項目がありました。
(≧∇≦)b なるほどっ!
というわけで,いざ録音しようとなっても機械の勉強をしたり,PCソフトを本格的に勉強しようというのは大変です。
出来るだけ簡単な方法でどこまで行けるでしょうか。
アコギ弾きの録音を良いものにする方法ですが。
1 自宅で録る
お金もかかりませんし,空いた時間でチャレンジできます。
プレッシャーもないし,心行くまでやり直しできますしね。
一般的に宅録というのは自宅録音の意味ですね。
2 簡単な機材を使う
これからギター以外の部分に勉強にたくさんの時間をかけるのは難しい人が多いと思いますので,多少音質がベストでなくてもよしとしましょう。
ではまず,今回の機材です。
ギターはコリングスOM2Hです。
どういう調整がされたかはいつかまた詳細を紹介します。
時間もお金もかなりかかりましたが,ついにこれはすごいなという感じに仕上がったと思います。
やはり,ネックの起きがあるとビンテージサウンドは出ませんね。
弦はクラプトンチョイスにしました。
冬の録音で必要なものがあります。
こういうタイプのファンヒーターの音は録音されてしまいますので,部屋を23度まで温めたらあとはホットカーペットだけで寒くて耐えられなくなるまでがんばります。
そしたら,録音を聞き直したりしてまたその間部屋を暖めたりします。
ホットカーペットを選ぶにあたり,電磁波90%カットというのを発見しました。
何でも同じかなと思いましたが,ピックアップの音もいつか録音すると思えば,電磁波がないという文句に惹かれました。
上掛けの色もサラサラの感触もいいですよ。
でもヤマダ電器よりもコジマよりもアマゾンが安いのでした。
小さいのもあるんですね。
R-1を適当な高さで調整しておきます。
R-1の後継機種はR-09です。
ローランドの考え方はわかりやすくて,説明書がなくてもおよそ理解できるのはさすがですね。
時間が説明書に取られないのは大切ですね。
本当に適当です。音がいいなと思えばそこがベストなんですね。 座ってサウンドホールに近づくのがポイントです。
インプットのレベルはMAXにします。
ボディにななめの角度がいいかもしれませんね。
ヘッドホンでモニターしながら一番いい場所を探します。
24Bitで1Gメモリーなら約1時間録音できます。
録音したらどうするのでしょうか。
パソコンにR-1本体をつないで出来たMP3ファイルを移動します。
それをフリーのオーディオ編集ソフトで形を整えます。
これはかなり優秀な感じですね。
オーディオ編集は何も勉強しなくてもセンスで使えますよ。
自分が録音した24ビットのWAVファイルを開くと,波形が出てきます。
ファイルの中で失敗している部分とか要らない部分は,選択して(色が反転する),これをハサミでカットしてOKです。
1曲の形ができたら音量を上げておきましょう。
すべて選択したら「効果」から「増幅」で3dBくらい上げておけばどうでしょうか。
あまり増幅を引っ張りすぎると音質が劣化する可能性があります。
画像のサイズ変更と同じ感じでしょうか。
曲の最初をフェードインしたいなら,同じ方法で選択してツールバーの「効果」からそれを選びます。
曲の終りの方も同じように余韻のところでフェードアウトです。
曲の始まりはぎりぎりまで選択して「製作」の「silence」を選択すれば無音部分が作れます。
曲の最初は1秒くらい無音が入っていてもいいかもしれませんね。
そして,できたものを名前を付けて保存すれば1曲出来上がります。
(」゜ロ゜)」 ナント!!
簡単でしょう。
これをパソコンについている,CDの製作ソフトで焼けば自分の演奏のCDが完成です。
そんな風にして簡単に録音して,フリーソフトで編集し,フリーソフトでMP3に変換したものを聞いてみましょう。
曲はオリジナルアレンジの「ザ・ウォーター・イズ・ワイド」です。
ところが,R-1にはリバーブが付いているのです。
リバーブをかけながら,自分の部屋ではないような気持のいいサウンドに酔いながら録音できるのです。
最近のレコーダーの中にはこの「かけ録り」ができないものがあります。
録音は生でしておいて,あとからPCでリバーブをかけるようになっているものもあるようです。
この部分を求める場合はその機種は可能かどうかを確認した方がいいですね。
リバーブの設定方法です。エフェクトボタンを押します。
リバーブのタイプはHALLを選択します。 一番無難にアコギの空間が出来上がります。
タイムを長くします。これで残響時間が長くなります。
バランスのDはドライつまり,原音ですね。
Wはウェットつまり,リバーブが混じった音ですね。
このドライが100%になればエフェクトはゼロです。
ちょうどギターの弦鳴りと箱鳴りみたいな関係で,リバーブが深すぎると原音がわからなくなります。
でも,浅すぎるとリバーブの空間がたまにしか感じられない音になります。
ふつうのこの手のレコーダーのリバーブは深く使うとイマイチな場合もあり得ます。
R-1も深く掛け過ぎるとちょっとどうかなという音になったりしますので,浅く軽く使うのがコツです。
それでも空間の広がりは十分に感じられます。
そのために自分も乗ってきて演奏が良くなります。
リバーブをかけた音を聞いてみましょう。
いかがでしょうか。
演奏に気持ちが入っている感じがするでしょうか。
リバーブの効果は大きいですね。
サウンドも厚みがあるような感じで,ソロギターはリバーブ込みでアコギのサウンドになっているのが現状ですね。
これをCDにしてもいいのですが,やはり,タク録の道をもう一歩進んでみたいですよね。
もっとリバーブを深めてみようというのです。
きれいなリバーブを求めると最近はやはり,ソフトでPC上でかける方がいい音になります。
何度でも心行くまでやり直しができるというのもこれのメリットですね。
でもこれまで私が使った一般的なオーディオ編集ソフトのおまけリバーブはいい音とは言えないレベルでした。
CDにするには少し苦しいなという音質でした。
ところが,いろいろフリーのリバーブを調べてみるとマニアックなのがあるではありませんか。
ここで,簡単にソフトの基礎解説です。
VSTという技術があります。
ヴァーチャル・スタジオ・テクノロジーということで,仮想スタジオの一つの規格ですね。
この共通のフォーマットに対応するリバーブソフトがフリーであれば,VST対応のオーディオ編集ソフトにプラグインとして入れられるというわけです。
VST対応のフリーのオーティオ編集ソフトとフリーの音質がいいリバーブが見つかったなんて虫のいい話があるんでしょうか。
ヾ(-_-;) オイオイ
ありました。それはSIRと言います。
このSIRというのは興味深いものです。
普通のリバーブと違うのはこのSIRだけでは音が出ないということです。
ヽ( ̄~ ̄ )ノ ハテ?
どういうことかと言いますと,このSIRはリバーブの元ネタになるインパルスファイル呼ばれるWAVEファイルを読み込ませて初めてリバーブとして成り立つのですが,インパルスファイルの質が上がって行くとリバーブの音質も上がって行くのです。
部屋とかホールの残響をマイクで測定して世界中の志のある暇なインパルス職人たちがインパルスファイルを作るのかなと思っていたのですが,なんとlexiconの高級機種の音をサンプリングしている人もいたりするのです。
lexiconの音に近いものがフリーのリバーブで出てきたらどうしましょう。
「(≧ロ≦) アイター・・・
先ほどの AUDACITY もVST対応ですが,ひとつ欠点があります。
VSTがオリジナルの画面ではなく,数字だけが出てくるのです。
リバーブの音をSIRは波形で見れるのに,AUDACITYに組み込むと数字のみになってしまうのです。
これは相当に慣れないと使えません。
o(T□T)o
ベストではありませんが,使えるオーディオ編集ソフトをさらに見つけました。
これはVSTプラグインがそのままの形で使えます。
まずは,最初に作ったウォーターイズワイドのWAVを読み込んで,後ろをカットして10秒くらいのテスト用のものを作り,名前を付けて保存します。
そして,上の画面の左側にVSTとあります。
その右に「RACK」のボタンがあります。
これを押すとこれが出ます。
このいちばん左の000をダブルクリックするとこれが出ます。
ジャジャーン!
SIRです。
先ほど申したように,これだけでは使えません。
右の上のオープンファイルで何かのインパルスファイルという元ネタを読み込む必要があります。
それはSIRはこちらの中ほど…とあったページにリンクがありましたが,そこを探していくとインパルスファイルを並べているところがあると思います。
そこからダウンロードできますが,ファイルの形式がRARという種類なので最初わからなかったりする人もいるかもしれませんが,わからないときは何でもWクリックしてみれば道が開かれたりします。
(お年寄りのPC使いにこのタイプが多かったりしますね。すぐにWクリック)
(* ̄m ̄) ププッ
結構使えると思ったインパルスを一つのフォルダに集めておくと便利ですね。
読み込ませたら右から選択して,Predelay,Envelope,Length,WET,などを調整できます。
ストレッチは使わない方がいいでしょう。リバーブが不自然に感じられたりします。
これでリバーブの音を聞いてみるためには,WAVOSAURのVSTの「適用」ボタンを押してみます。
テスト用の10秒くらいのファイルであればすぐに出来上がりますね。
聞いてみます。
おかしいと思ったら,すぐに「編集」~「元に戻す」で戻して,またSIR設定を変えて同じことを繰り返します。
そうすると,結構いい感じの物ができたりするんです。
いいなと思えたら,テスト用のファイルを終了して,本当のファイルを開いてそれに適用しますと完成します。
これはレコーダーのおまけリバーブでは出せない空間の広がり方ではないかなと思います。
同じ演奏に何種類もの違ったリバーブを試して,一枚のCDに焼いて車で聞いていると「早く次の曲に行ってくれない」「ちょっとその曲飽きてきたんだけど」などと家族の大ひんしゅくを買うのでありました。
♪~( ̄ε ̄;)
タク録だから最終チェックも孤独なのさ。
では,完成したファイルを聞いてみましょう。
このページの一番最初にR-1で録った演奏と同じファイルにリバーブを上記の方法でかけたものです。
これを誰かに聞かせると,自宅で小型のレコーダーで録ったものとは思えないと言ってくれたりして自己満足に浸れたりします。
しかし,こうなって来るとこの先にはどのようなオタク録音があるのか追求したくなるものです。
自宅でオタク録音はどこまで可能なのでしょうか。
マイクの性能を上げて,ソフトの性能が上がればどうなるんでしょうか。
つづく。
また引っ張って (ToT)>゛スンマセン
※ ここに紹介しているソフトはフリーです。フリーソフトというのは使い方のサポートはないよというものですから,それで使える人だけ使ってくださいという考え方だと思います。ソフトの使い方の質問をされてもソフトのサポートまでは出来ないのでした。
(^∧^) スマンノウ
※ 言うまでもなく,音源はヘッドホンかきちんとしたスピーカーで聞いてくださいね。 モニターのおまけスピーカーでは善し悪しがちょっと分かりにくいですからね。
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