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niioka

フォルヒSモデル 試奏へ


フォルヒのS ジャンボボディを試奏しました。 この津波のような箱鳴りのビッグウェイブはスゴイです。どんな弾き方が向いているかはどうぞ。




「大は小を兼ねる」と言いますが,ギターのボディサイズの場合は必ずしもそうではないですね。

(ノ^_^) ハイ!



大きいボディには大きいなりの魅力があって,小さいボディにはこれまた小さいなりの魅力がありますね。

でも,フォルヒのジャンボを弾くと明らかに他のモデルにはないすごさがあります。



まずはサイズから見てみましょう。

このオシリに注目ください。


さて問題です。 これはG(セミジャンボ)でしょうか。S(ジャンボ)でしょうか。





ではこれはいかがでしょうか。



(o;TωT)o"ビクッ なんだかオシリが大きいです。


実はハードケースが同じかなと思ったのですが,SはGのケースに入りません。

Gのオシリの最大幅は39.5センチです。



では,Sのオシリはいかがでしょうか。



42センチあります。


わずか2.5センチと思うでしょうか。


これがそうではないんですね。 3次元ですからね。容積はかなり違いますよね。


そして,ブックマッチですので,センターからだと12.5ミリ広いということですよね。



でも,板が柾目で12.5ミリ広いものとなると少し値段が上がるのもいたしかたない所でしょう。

(ToT)>゛スミマセンデス。


年輪がその分多く必要ですので,樹齢の高い木から取ることになりますよね。 でも,1万アップくらいなら適当(安いのかも)でしょうね。




では,今度はボディの上部の大きさも比べてみましょう。



Gのサイズです。





Sの方です。


やはり,広めですよね。



本来フォルヒ社は全モデルに同じようにバリエーションがあると思いますので,S23CR(シダー・ローズ)にもCT(カッタウェイ)ありとなしがあるはずです。

でも,スタジオMではCTありとなしの音質的な違いがSの場合はわからないということで,CTのみの販売のようです。


確かにこのボディサイズでは,カッタウェイで欠ける部分が,OMやGよりも相対的に比率は小さくなるのでCTでも違いを感じないのでしょうね。

カッタウェイによる容積の変化よりもトップ面積の変化をより重要視する製作家もいると思いますが,これも同じ理由でOMやGよりも変化は小さくなるでしょうね。




2本並べてみましょう。

(ノ^_^) ハイ!



確かに,違いますね。



では,いよいよ音を出してみましょう。


もちろんジャンボボディはフラットピックです。

福山の「友よ」で行きましょう。



♪ ジャージャーカジャーン カジャンジャンジャカ

\(◎∠◎)/オウ~ビックリデース



この低音がスゴイのです。


これは今までのフォルヒには感じなかったパワーです。 ドレッドよりも太い低音に感じます。

実際はドレッドの低音もすごいのですが,ウエストの絞りのためかジャンボは低音がしまっていて,高音がシャリシャリと来ます。 いわゆるドンシャリ系なのです。


ココが全域にわたって箱鳴りが厚いドレッドとの違いだと思います。


ドンシャリなので,ドラム的にリズムを表現するのがかなりいい感じです。 そして,ボディを叩くとこれまたドラム的なパーカション的な音がキレイにでます。

OMを叩くのとはかなり違う音です。叩きがいがあるというものですね。 (借り物のギターを叩くのはやめましょうね。)



ジャキジャキとリズムを刻むと特にいいですね。 低音のズンと高音のチャのバランスがいいですね。

(o^・^o) ウン



ストロークで表現力がアップするのがわかります。

ストロークでルーズとタイトを使い分けると4ビートでも表現がかなり違ってきます。

(この4ビートストロークのルーズとタイトが最近のレッスンのテーマですが,とてもいいです。皆さんのストロークが上達していますよ。ルーズとタイトを知りたい人は習いにいらしてくださいね。)



これを最近レッスンしていますが,このギターだとピアノ伴奏を超える可能性もあるかもしれません。

フラットピックで弾く時にこの表現力はかなりいいですね。 ブルーグラス系もいけてます。


でも,指弾きはどうでしょうか。

♪ ポロローン

( ̄~ ̄;)ウーン・・・


Gが少しいいかも。

私の弾き方ではどうしてもメロディーが低音に負ける可能性がありますね。



クラシック風に爪を立てぎみに使う人や,アクリルで固めている人はいいかもしれませんが,指先で擦り弾きをしたい人はメロディーが低音に負ける感じがあります。

これはフラットピックで伴奏か,リードに回るスタイルならいいですが,1本でソロギターではGの方がバランスがいいかもしれませんね。 (これも生音での話ですよ。ラインの音はまた別ですね。)


でもSの音は歌の伴奏はかなりいいですよ。


GIBSONのJ-200もMartinのD-28もボジョアのハカランダも持っている生徒さんがいますが,この音を聞いて即決で買うことにしました。

w(°o°)w おおっ!!


私も正直ビンテージ以外のJ-200では,このサウンドには勝てないかもしれないと思ってしまいます。 メイプルの音が好きな人は別ですが。

低音の厚みがあるというか箱鳴りが大きいと演奏者はかなりノッテ来ます。自然なリバーブがいいですね。


弾き語りのアルペジオはOKでしょう。

メロディーを立たせたソロギターだと,擦り弾きの人は苦しい場合もあるというだけでソロが出来ないといっているわけではありませんよ。

実際ライブはラインのサウンドですから,箱鳴りが大きい方が演奏者的には気持ちがいいですよね。 ピックアップで音を出せば箱に関係なくメロディーは立ちますので,SでもソロはOKです。

生の箱鳴りが感じられるので気持ちがのっていい演奏になるかもしれません。


しかし,生音に限定して考えると,メロディーが立ちにくいので,ソロよりもフラットピック向きということですね。

最近の新しいフォルヒには一部良いチェンジがなされているのかなと思った点があります。


あまり,公開するほどの事ではないかもしれませんが,マニア的には興味深いので,紹介しましょう。


ナットの弦の埋まり方を見てみてください。



これまでは,1F側の弦高が高くてスタMでナット溝を調整して弦高を下げていたわけです。

すると,ナットに弦が埋まってしまいます。 そうするとナットの上面を削らないと音色がいくらか曇って来ます。



しかし,この度のマイナーチェンジはナットの下をきちんと削って,シビアに高さを出して初期状態でナットの弦高がばっちり出ているのです。



(≧∇≦)ъ ナイス!



これで音抜けがわずかですが,良くなっているような気が私はします。


進化し続けるフォルヒなのでした。



おそらく2006年の春からのモデルはこうなっていると思います。 私は上面を削っていたくらいですので,このチェンジはうれしいですね。

(ノ^_^) ハイ!



もう一つ私的にはサドルの方もマイナーチェンジして,6弦を調律にしてバックさせてテンションを稼いで欲しいとユーザーの声をお伝えしていますが,いつかフォルヒ社にギターお宅の声は届くのでしょうか?



依頼があったので,Sにもニコピンをつけました。 参考までにその位置です。



これ位鳴ると低音側はそのままでは貼れません。 私はGタイプでも,低音側には厚い両面テープを入れます。


100円ショップだったりします。 強力でノリが残りますので,この上に普通の両面テープを貼って木に貼り付けます。


これで少し低音が直接コンタクトに入ってボディを叩いた時に音が割れないように調整します。



ピックアップサウンドもいいですよ。 低音に余裕があります。

出力も当然大きくなりますし。



2008/5/15 追記 低音側の厚みのあるテープは今はやっていません。 やはり,鈍い音になるのは好きではありません。

両面テープはニトムズの再剥離用,強力タイプを使います。 これがベストですね。

落ちない強さと,はがせる弱さを併せ持っています。 絶妙な強さに調整されています。


あなたがシンガーなら,このフォルヒSは一度試す価値があるかもしれません。

あなたのギターの表現力の幅は確実に広くなるでしょう。


ルーズとタイトでジャカジャカしたくなりますよ。


(≧∇≦)b OK!

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