自分のフォルヒG23CRCTを調整しました。 ナット溝,ナット削り,1弦寄せ,などオタク的な調整です。 真似する際は自己責任でお願いしますね。
フォルヒが来てから,1ヶ月が経とうとしています。
細部を調整してみると,本当に自分のツールとして手放せないギターの1つになりました。
(ノ^_^) ハイ!
どの辺が調整されたか,ご紹介しましょう。
まずは弦高です。
ちょっと標準では高い気がします。好みはもうほんの少し低いところです。最初から低めにと言えば,良かったのですが。
現状6弦12フレットで2.6か2.7ミリです。
これでもいいのですが,もうすこし攻めます。
弦高を下げるのは機械的に数字を追うのではなく,出る音を考えます。
親指でアポヤンドをします。
( ̄。 ̄;) ̄ ほえ? あほやんど。
アポヤンドとは次の弦に弾いた指がお休みするくらい強く,バシッ!と弾くことです。
この時の弦のバズり具合を聞きます。
弦がフレットにぶつかってジーンと来るのは必ずしもビビリではなく,フレットにぶつかるバズは演奏上必要なモノだと思います。
でも,ジーンが長すぎたり,いやな音ではだめなんです。
強くアポヤンドの時に,バシッ!じゃないとだめなんです。
その調整はシビアで,5/100ミリ単位の調整になります。
0.1の単位では大きすぎます。0.05ミリの単位です。
素人的には最初に,サドルの高さを決めます。
サドルの方を6弦で2.5ミリ~1弦で1.8ミリくらいまでなるようにサドルの底面を削ります。
完全にフラットにするには練習が必要ですね。
そして,面取りします。和食の煮物もサドルも面取りが重要です。
サドルの取り付け溝が直角でないと思われますので,底面の角は面取りしないとサドルの密着が悪くなります。
そして,サドルの高さを決めたらいよいよナット側です。
ナット溝を切る際のヤスリの角度が分かってきました。
誤解を恐れずに言うと,2フレットの位置で5ミリ持ち上げるくらいだと思います。
これで,切ると弦の艶と高音と箱鳴りが微妙なブレンドで出せます。鋭角にすると高音が出ますが,弦鳴りに近づきます。
最近はトータルバランスはこの角度がいい気がしています。
緩い角度で付けられたナット溝を切るのはいいのですが,現状が鋭角の場合にこの角度にするとどうなるかです。
シタールのようにピヨーンになる場合がありますよ。
その場合は,溝を深く切らないと逃げられないのでナット交換は避けられなくなるかもしれません。
最後は理屈よりも音色ですので,自分の耳で聞いていい所にすればいいんですよね。
弦の鳴りと箱のなりを同時に持つような角度があるはずです。
鋭角過ぎると弦鳴りになります。ゆるいと甘い感じになるかもしれませんね。
2フレットで5ミリの角度にすると弦の艶がいい感じに出てくる気がしますよ。
6弦1フレットは0.5ミリのピックが止まります。
1弦は0.38ミリのピックが止まります。
実際に弾きながらさらに調整します。
やはり,リペアマンではなく調整者【チューナー】は本人が演奏者でなければ,いい音にはたどり着かないような気がします。
ここが難しいところですね。
結果さらに弦高は下がりました。
6弦は 0.46ミリピックが止まります。
1~5弦は 0.38が止まります。
ちょうどいいバズは出ますが,ビビルことはありません。
この味を知ると,メーカー標準はほとんど使えません。
o(T△T=T△T)oジタバタ
ところで,このフォルヒの標準の45ミリナットはタスクです。
品番は PQ-6134-00 です。
最初から弦溝が切ってあるタイプです。 が,なんとなく1,2弦が広い気がしませんか。
きっちり測ってみると,0.2ミリくらいそこだけ広い気もします。
他は6.9ぐらいですが,7.1くらいあったりします。
するとオタク心がさわぐのです。
(⌒Θ⌒)ぷぷぷっ♪
1弦の溝をもっと内側に入れようというのです。
このゼリー状遅硬化タイプは現代の「ニカワ」とも言われる(本当か?)大変にいいものです。ナットの取り付けはこれがベストかもしれません。
牛骨の粉をこれで混ぜて,ナット溝に埋めます。
少し盛り上げておきます。
削ってから,コンパウンドで磨きます。
そして新たな溝を切りました。
この方が私の指の長さにはちょうどいいのです。
これだと,こんな押さえ方も出来ます。
6弦親指,3弦人差し指,そして,1弦開放を鳴らすのです。
1弦が端に寄っていると,触ってしまいます。
ちょっと指板が縞エボニーなのが残念 o(T□T)o
そして,ナットの弦溝を下げたらナットに弦が埋まったわけですので,6,5,4弦が半分頭が出るくらいまで削る方が音的には私は好きです。
明らかに抜けとか,トップの音を素直に出すと言うか,高音がきれいに感じます。
サンドブロックで,削っていきます。
巻き線の頭が出ていますよね。
これがあまりに出過ぎると,弦とナットの設置面積が少なくなります。最低半分必要なわけです。
あまりにチョンとのっている所までやると逆にマイナスになると思います。
この事では,溝が深い方を好む人もいると思いますが,基本は巻線が出ると思います。
新しいヤマハのLL36Jもそうなっています。 このコリングスの写真をごらんください。
やはり,巻線が出るんですね。
反り具合はどうでしょうか。
1フレットにカポをつけて,14フレットを押さえて,6フレットの弦との隙間を見ます。指でタッピングみたいに叩いてみてカツッという音で0.1ミリか0.2ミリか大体分かりますよね。
オタクだったら。
最終的な弦高です。
6弦12フレットは2.3~2.4位の所にきました。
音に直接関係ありませんが,見栄えも大切ですね。 ブリッジと指板はいつものDrダックスのワックスにお世話になります。
磨く前のブリッジの色です。劇的 before
afterです。
黒の深みが増しています。
この引き締まり具合も全体の印象に影響しますね。
トップは最後に ケンスミスのピンクのポリッシュで磨きますとこれまた新品の艶が中古でも出ます。
トップはケンスミスですね。
弾いてみます。
♪ジャラーン
O(≧∇≦)O イエイ!!
とても弾きやすいです。
♪ポロローン(アルペジオ)
( ^^)人(^^ ) たっち♪
バランスのいい音が出るようになりました。
この音はなんともいえません。
高音はOMのようで,切れ味があります。
低音はドレッドよりもしまりがあって,量感もあります。
手放せないギターの1つですね。
1ヶ月の弾き込みで最初の音色の暴れはすぐになくなり,まとまった音が出るようになりました。
シダーのストロークは暴れるという印象でしたが,まとまってきました。これからが楽しみです。
自分のスタイルに合わせて微調整するのが一番ですね。
(ノ^_^) ハイ!
ピックアップも付けたのですが,それはまた次回に。
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