フォルヒ スプルースを3本まとめて弾き比べです。どんな違いがあるでしょう。 ドレッドと,セミジャンボと,OMです。 どれが,自分のスタイルには合うのでしょうか。
フォルヒユーザーになりたい人が抱える一つの悩みがあります。
自分は最初にどのモデルを買うべきか?
これが,結構難しいんです。結論は簡単です。
一本ではすまないというが答えです。
ププッ ( ̄m ̄*)
最低2本で,3本は揃えてみたくなります。
Martinが増殖するという人と同じ原理が働きます。
それ位フォルヒというギターには面白みがあります。
モデルごとにキャラクターがはっきりと違いますが,それぞれに個性があり,どれもいいんです。
スプルースかシダーかは他のページで書いていますが,この度はスプルーストップの3本です。
生徒のS君の試奏に付き合いながら彼の感想も参考にしてみましょう。(調整中は部屋が散らかってしまいます)
フォルヒが3本まとめて試奏できる所は,そんなに全国たくさんあるわけではありませんね。貴重な経験です。
(ノ^_^) ハイ!
フォルヒにはビンテージシリーズなるものがあります。
実は私は以前からこのビンテージシリーズのデザインこそ理想と思っていました。
自分がスタMギターのオーダーの際に出したデザインとほぼ同じかそれを上回るカッコよさです。
私はサンタクルスをイメージしていましたが,このわずかなつや消しの渋さはフォルヒが上ですね。
ビンテージドレッドです。正式にはD34SRと言います。
ノーマルのフォルヒとの違いは,まずオープンバックのペグになります。(たぶんGOTO)つや消しのゴールドでとても渋くカッコいいです。
ナット幅は43.5ミリになります。ココがポイントが大きいです。
45ミリが大きいと思う人はこれがいいです。私の手のサイズでは43.5ミリの方がマッチします。
ノーマルのドレッドよりも,音質的にはわずかにいいような気がします。(ヘッドが軽いからかも)
ナット自体もボーンになります。(おそらく牛骨)
ピックガードもおしゃれです。
サイドバックはローズです。
最初から鳴りますが,1ヶ月で大きく変わり,さらに鳴りが深まって行きます。
次は,G24SRです。定番ですね。
値段的にはビンテージドレッドよりも少し安くなるでしょうか。サイドバックはローズです。
これもいい音がします。ドレッドに近いけど引き締まった低音と,OMのような高音があります。バランスはオールマイティーという感じで何でも使えます。
ストロークも良し,ソロも良し,アルペジオで歌っても良し。
マルチなギターですね。
ビンテージOMです。OM32SRです。
スプルースとマホガニーです。
これもいいですね。OMらしくレスポンスが良く,カラッと明るい音がします。音がキレイで弾きやすく,とてもいいです。
値段的にはG24SRと同じかな。
ヘッドのイメージです。
ビンテージドレッドD34SRです。 つや消しゴールドオープンバックのペグです。
G24SRのヘッドです。ボタンをエボニーにしたいなと思ってしまいます。シャーラーのエボニーは結構売ってますよね。
OM32SRです。ヘッドはシルバーのつや消しです。最初からギター本体にも艶がないので,中古かと思われます。
「新品をまた買ったの!」と奥方に叱られそうな人にも是非オススメです。
ププッ ( ̄m ̄*)
では,普段からよく感動してくれる生徒のS君に弾いてもらい1本を選んでもらいましょう。
彼は押尾コピーに燃える男なのです。
♪ ジャララーン
「うおぉー。こっこっこれいいですね。」
「おおおー。っこっこっここれもいいですね。」
「うわー。これまたいいですね。」
(感動が大きいのです。若いっていいですね。)
「うーん。悩みます。ドレッドは低音がいいし,パームで叩く音が一番迫力がありますね。」
「Gはまた,バランスがいいですね。本当にオールマイティーです。高音もきれいだし,低音もありますね。」
「マホのOMもいいですね。メロディーがはっきりします。バラードなんか弾いたらはまりますねー。」
というわけで決められないのです。
(ノ^_^) ハイ!
順繰りにまた弾いてみます。
「(ー'`ー;) ウーン どれもよくて決められないのですが・・・。
でも自分が今やりたいのは押尾コピーで,叩き系の曲は若い時しか出来ないかもしれませんし,こうします。
最初はドレッドで叩きます。
この箱がドーンというが忘れられません。
そして,もう少しメロディーも欲しくなったらGを買います。
そして,バラードをしっとり聞かせたくなったらOMマホを買います。」
というわけで,若さの盛りが過ぎていない若者は叩きの音が抜群のドレッドに決定しました。
(*^ー^)/°・:*:・。オメデトウ。・:*:・°\(^ー^*)
でも,今まではサイドバックが合板のギターでしたので,その違いがあまりに大きいですね。
ハイテンションで音がいいギターは世の中には沢山ありますね。
また,雑誌には次々といろんな新しいギターが紹介されます。
確かに一面に優れたギターは沢山あります。
でも,本当にいろんなバランスを考えてオススメできるギターはそれほど多くないと思います。
私は講師だから弾きやすさにこだわりますね。
そして,同じくらい音色もよくですね。
そして,同じくらい値段もよくですね。
そして,少し譲ってデザインもよくですね。
こういう基準ですので,雑誌の評価やマニアの評価とは違ってくると思いますよ。
でも,「曲を演奏して出てくるモノが何か」という観点で考えると開放弦の鳴りがどんなにいいギターであっても弾きにくければ感動をさせる演奏にはなりにくいと思います。
バランスよく弾きやすいギターこそいい音楽を奏でられるギターでしょうね。
ノーマルではほとんどのギターが調整が必要です。
フォルヒはスタMで一生懸命調整されていますので,その付加価値が大きいと思いますよ。
是非,皆さんのギター選びの際の参考になればいいですね。
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